2012年10月15日

【少年事件】Q 少年事件における要保護性とは何ですか。

 非行少年を保護する必要性を指します。一般に,当該少年の資質や環境等に照らして再び非行に至る危険性があるか,保護処分(少年法24条)による矯正教育を通じて非行の危険性を除去する可能性があるか,保護処分による保護がもっとも適切・有効な対応であるかという観点から要保護性の有無が判断されます。
「保護」という語感から,非行少年を甘やかしているのではないかというイメージを持つ人がいるかもしれません。しかし,「保護処分=甘やかす処分」ではありません。たとえば,少年院送致するという厳しい処分であっても「保護処分」にあたります(少年法24条1項3号)。
 
 成人の刑事裁判は罪を犯した人に刑罰を科す手続きです。これに対し,少年事件の手続きは,少年の健全育成のために少年に対して保護処分を行うという理念に基づいて行われます(少年法1条)。そのため,成人と異なり,少年審判においては,罪となる非行事実に加えて要保護性の有無も審理の対象になります。
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2012年10月05日

Q 逮捕に納得できない場合はどうすればいいですか。

 逮捕に対する異議申し立ては,現行法上認められていません。逮捕に対して異議がある場合には,後の手続きである勾留質問や勾留に関する裁判に対する異議申し立てのときに主張することになります。
posted by 阿部・楢原法律事務所 at 10:26| Comment(0) | 逮捕 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月03日

Q 妻がドラッグストアで300円の洗剤を万引きしてしまい窃盗罪で逮捕されました。その後,被害店舗に謝罪や被害弁償をして示談が成立しました。妻は前科がない会社員であり,会社はこの先も雇用を続けてくれる言っています。それにもかかわらず検察官は起訴する構えのようです。妻が起訴されてしまった場合、このような起訴は不当であると主張する方法はありますか。

 検察官は起訴するかしないかについて広範な裁量権が認められています(刑事訴訟法248条)。

 これに関して,検察官の不起訴処分について不服がある場合は検察審査会に審査の申し立てをすることができます(検察審査会法2条2項)。しかし,検察官審査会は検察官が起訴したことが不当かどうかについて審査する権限はありません。

 検察官が起訴したことについては,それが裁量権の逸脱であり無効となるか否かを裁判所に判断してもらうことになります。この点について,最高裁は,検察官が起訴したこと自体が「職務犯罪を構成するような極限的な場合」に限って無効になると判断しています(最判昭和55年12月17日)。ご質問のケースでは検察官は起訴猶予にすべき事案といえますが,職務犯罪を構成するとまではいえないため,裁判所は起訴が無効であるとは判断しないと考えられます。

 このような事態を避けるためには,逮捕から起訴までの間に,起訴猶予処分を求めて迅速かつ的確に捜査機関に働きかけていくことが重要です。
posted by 阿部・楢原法律事務所 at 15:31| Comment(0) | 逮捕・勾留一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月02日

Q 被害者が示談に応じてくれない場合はどうすればいいですか。

 示談で支払うべき金銭を供託する方法があります(民法494条)。
 供託とは,債務者が金銭,有価証券などを国家機関である供託所に提出してその管理を委ねます。そして,最終的には供託所がその財産をある人に取得させることによって,債務者が債務を免れる制度です。
 ただし,供託制度においては,債権者(被害者)が供託所から供託金を受け取るまでは債務者(加害者)は供託金を取り戻すことができます(民法496条1項)。そのため,被害者が供託金の受け取りすら拒否する場合には,供託したことが必ずしも量刑上有利な事情になるとはいえません。

 その他,刑事事件の相談は,阿部・楢原法律事務所(電話:048−662−8066,メール:info@abe-narahara.com)にお気軽にどうぞ。
posted by 阿部・楢原法律事務所 at 15:49| Comment(0) | 逮捕・勾留一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月01日

Q 息子が警察官に逮捕されましたが,今は検察官の取調べを受けているそうです。警察と検察はどう違うのですか。

 一般的に犯罪が発生した場合,第一次的に捜査を行い,被疑者(犯罪の嫌疑がある人)を逮捕したり,証拠を収集したり,取調べ等を行うのが警察です。警察は,被疑者を逮捕したときには逮捕の時から48時間以内に検察官に事件を送致しなければなりません。
 検察官は,警察から送致された事件について,自ら被疑者等の取調べを行ったり,証拠の不十分な点について警察を指揮して補充捜査を行わせたりします。そして,検察官は収集された証拠の内容を十分に検討した上で,最終的に被疑者について起訴(特定の刑事事件につき裁判所の審判を求めること)するかしないか決定します。これに対して,警察には起訴する権限はありません。
posted by 阿部・楢原法律事務所 at 10:15| Comment(0) | 逮捕・勾留一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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